令和5年の春が過ぎていきます

今日から四月だ。見上げると山が桜で白くまだらになっている。山桜というのか。遠くから見ていると、山がとても痒そうで犬の換毛期のようだ。これから白い所がはらはらと落ちて緑に置き換わっていく。桜も早く花びらを散らして、花びらの下で待っている緑の新芽を生やしたいだろうにと思う。乳歯が生え変わるように。

例年のつくし取りの帰りに、今年二回目の花見をした。 昨年はつくしが伸びてきた時に寒波が来て、つくしの頭が焦げたようになっていた。

今年はつくしが豊作だったのに、雨で取りに行けず、暖かいので一気に伸びてしまい、もうスギナにつくしが混じって生えていたけど、まだ若いのもあったのでせっせと腰を曲げてつくしを摘んだ。ああ、腰痛い。

物珍し気な眼差しでウォーキングマダム達通り過ぎたが、いいのさ。私はつくしが好きなのだ。それなりにいっぱい取れましたで。

今日はお天気が良くて、満開を少し過ぎた桜たちがはらはらと散っていたので、今年二回目の花見をした。やはりソメイヨシノは青空が似合う。

花見には日本酒と決めていたけれど、二回目なので白ワインとでっかいサンドイッチ、いぶりがっこなんぞで乾杯。
青空をバックに、育ち過ぎた菜の花のようなキャベツの黄色い花と、ハラハラと散りゆく桜、もしかしてここは天国なのか?と思った。

世の中には、今この時にも苦しむ人たちがいるというのに。この世ですでに天国を味わったのだから、あの世ではもういいだろうと鬼たちに追い立てられるのかもね。

 

自宅に戻ると、せっせと袴(はかま)を外して、茹でて灰汁を取り、酒と出汁醤油で軽く炒めておいた。これを卵でとじたり、バター醤油で少し炒め直してもいい。残りは冷凍して、忘れた頃にまた楽しむ。料理はキライなのに、こういうのは楽しい。

袴なんて、田舎の人でないと分からないだろうな。つくしの茎に巻き付いたスカートのようなやつです。つくし自体知らないのかな。何はともあれ、今年もつくしが摘めて、花見ができて、良い春をお迎えできました。