9月1日「防災の日」に思う、人間ってほんとに忘れっぽいのさ

9月1日は「防災の日」だそうだ。正確にはもう夜中過ぎたので2日になっているんだけど。

この間、四天王寺さんの境内を横切って歩いていると、なぜかいつも気にしたことのない無縁仏の塔が気になった。近づいていくと、「安政地震津波碑」という立て看板が目に入った。看板には、「1854年11月4日、5日の両日に相次いで発生した安政東海地震と同南海地震による犠牲者を供養し、津波災害の状況を後世に伝えて警告するため、町人一同によって建立された」とある。ピラミッド状に積み上げられた無縁仏の最上段に、こんな石碑があるなんて今まで全く知らなかった。安政の大地震というのは、江戸を中心として1万人以上が亡くなった大地震であるが、その前後に全国で大地震が連続して起こっている。

 

平成7年の阪神大震災の後、大正橋の脇に建てられている「安政津波の碑」がテレビでよく取り上げられていた。そこには、「1707年に起こった宝永大地震の時、小舟に乗って避難した人たちが大勢亡くなったのに、長い年月が過ぎてこれを伝え聞く人がほとんどおらず、今度の安政地震でまた同じことが起こってしまった。地震があればかならず津波が襲うことを心得て、今度こそは忘れないように碑文に墨を入れて伝えていってほしい」と書かれている。

先祖がこれほどの教訓を残してくれているにも関わらず、私を含め、関西の人たちは本当に油断している。あの日、石碑に引き寄せられていったということは、もうそろそろカウントダウンが始まっているんだよ、年金の心配している場合じゃないんだよ、と聖徳太子さんが教えてくれているのかもしれない。

 

 

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